一般ユーザー的にOpenPGPの現状を考えてみる

OpenPGPが普及しないという問題は従来より抱えていた問題だとは思うのですが、一般ユーザー的にはあまりいい状態ではないような気がします。

現状の問題としてPGP側では・・・・・・。

  1. PGP Freewareがすでに配布されていない。
  2. PGP Corporation自体のフォーカスがデスクトップセキュリティから外れ、ゲートウェイでの実装が主になってきている。

1の問題に関しては、実は試用版の期限が切れると、フリーウェア版に該当するようになっており、個人・非営利使用は行ってよいとされているのですが、基本的に商用版の購入を促すアドウェアであり、また、これを使用してメールを暗号化することができません。また、試用版から試用版へのアップグレードパス(つまり試用版のバージョンアップ)は提供されておらず、脆弱性などがある場合にも古いバージョンを使い続ける必要があります。(新たな試用版をダウンロードするにしても試用を申し込むためのフォームにメールアドレスを登録する必要があります。)

2の問題は、これは企業を主な顧客にしている会社ですから内部統制などの都合から、ユーザー視点のセキュリティよりも、サーバサイドの方が管理しやすいということでしょう。ただ、もちろん、PGP Corporationがデスクトップにおけるセキュリティを重視していないかと言えば、そうではなく、やはりそれは輸送時に盗難、紛失などに遭った場合などに最悪の事態を防ぐためにニーズがあるため、開発、販売は継続されています。また、特徴として、最近PGP Corporationが営業しているPDF Messengerなど、片一方が導入するソリューションが増えてきているのも特徴かもしれません。(まあ、これは双方におけるPGPソルーションの困難さを打開するPGP Corporationの妥協策なのかもしれませんが・・・・・・。)

それでも、PGPのソリューション的には数年前に比べると安くなってきました。PGP Homeであれば99ドル程度。でも、ウイルス対策ソフトと同じように購読ライセンスでもいいから、ファミリーパックとして3~5ライセンスぐらいつけて欲しいですね。ただ、これに関しては、競争がGnuPGをのぞくと完全にないので、難しいのかもしれません。(PGP Homeについては日本のサイトでは全くリストされていないため、米国から購入するしかないようです。)

ちなみにPGP Desktop Homeのライセンスの説明(訳文は筆者による):

PGP Desktop Home is unique to licensing of PGP Desktop products in that each license of PGP Desktop Home can be installed on one computer and can be used by as many users who are part of the same residence.

Example 1: One purchased copy of PGP Desktop Home can be used on one computer.One or more users in the same residence can use the PGP Desktop Home software. This includes any profile on the computer.

Example 2: If a user has more than one computer, a copy of PGP Desktop Home must be purchased to use on each computer. There is no limit to the number of PGP Desktop Home users on each of the computers, provided they are all members of the same residence.

PGP Desktop HomeはPGP Desktop製品の中ではユニークなライセンスを持ち、PGP Desktop Homeを1台のコンピューターにインストールすることができ、同じ世帯に居住する者であればその数の上限なしに使用することができる。

例1:購入された1ライセンスのPGP Desktop Homeを1代のコンピューターで使用することができる。同じ世帯に居住する1人以上のユーザーがPGP Desktop Homeソフトウェアを使用できる。これはコンピューター上の異なったプロフィールも含む。

例2:ユーザーが1台を超えるコンピューターで使用する場合は、PGP Desktop Homeはそれぞれのコンピューターに対して購入される必要がある。同じ世帯に居住するものであれば、それぞれのコンピューターにおいて使用するユーザー数の上限数はない。

うーん、これATOKみたいなライセンスにできんもんかねぇ、と思うのですが。(ATOKの場合は、1台分のライセンスで、1人が使用の場合はその個人が使用するすべてのコンピューターにインストール可能で、複数の人が使用する場合は1台のコンピューターにみインストールができる。)

現状、あるメールセキュリティも含む、完全にフリーで使用できるOpenPGPソリューションはGnuPGしかありません。(他にあれば教えてください。)また、「安価」でシンプルに使えるものもありません。GnuPGにも問題があり、メールセキュリティこそ、ThunderbirdでのサポートとしてのEnigmailなど、快適に使えるものはできていますが、WinPTに代表されるWindows用のGUIや、メール用のローカルプロキシである、GPGrelayなどの開発も停滞している状況になってしまっており、この点で勢いは衰えています。(Windowsで動作する(別にWindows限定でなくてもいいのですが・・・・・・QTとかWxとか使えばマルチプラットフォームにもできますし)、使いやすくて見かけ上、OggDropみたいに簡単に使えるけど、右クリックすると本格的な公開鍵管理ができるようなのを・・・・・・。オープンソースで多機能なGUIをやりたいと思うのですが、参加したい人いませんか? 特にWindowsプログラムに詳しい方々!)

「TotalMail Risk Management&Solution」というメールセキュリティプロジェクトが主要13社によって発足されたようですが、まあ、これもユーザーの手の届かない部分での話になるんではないかな・・・・・・。